DAINICHI

金属・プラスチック等の微細複合加工・精密小径深穴加工・
ホーニング加工メーカー

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当社提案の改善事例

製品写真1

 

成功事例の概要と効果

この成功事例は、ジュース等の液体をボトルに詰める時に使用するステンレス製のノズル用部品です。

設計段階では2つの部材を溶接により接続して造っていたものを一体加工することにより、製造工程を簡略化するとともに製品欠陥を克服して品質を上げ、メンテナンス頻度を少なくし、納期改善に繋げ、さらに単価を引き下げ得たという事例です。
当社の穴開け・微細金属加工の各技術が生かされたケースです。

製品写真2

 

従来の製法

図1~6
図1~6
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受注部品の図面は図1に示す通りです。

この部品は図1のティグ溶接部Tを境としてそれより左側の部品Bと、同じく右側の部品Aとに分けて製造されます。

まずB部品は、図2に示す丸棒状の素材1から図3に示すように外形状のみが切削加工され、基端素材2ができます。
A部品はパイプですので、図4に示すように市販のものを寸法どおり切断してパイプ部3となります。

溶接部

次に図5に示すように、基端素材2の突起4をパイプ部3の基端部の穴に挿入して、突合せ部にティグ溶接Tを施してA,B両部品を一体化した基本部材5にします。

次に図6に示すように、基端素材2の基端部からドリルにより穴開けを行います。そうすると突起4を含めて穴が開けられ、穴がパイプの穴を含めて貫通します。

次に図1に示すように、基端素材2の外形のねじ6及びフランジ部10を切削加工し、さらにパイプ部3の外形状7,8の加工及び先端部内径の穴9加工を施して仕上がります。

 

従来法の問題点

  • 従来の設計では、無垢の丸棒材とパイプの2種類の材料を用意し、それら両者をそれぞれ別に外形加工するのに2工程、さらにティグ溶接の1工程と、穴あけの工程1工程、ねじきり1工程、パイプ部の先端部の大径穴9開け1工程、切欠2箇所の切削工程1工程、合計8工程が必要で、多大の加工時間を要するものだった。
  • 従来は素材としてパイプを使用したために、パイプ内の面粗度が粗かった。再加工してもその影響が残った。
  • 従来の設計では、いかに精度高く加工が行われても、突合せ部(ティグ溶接部)Tの内面にはどうしても段差が生じてしまう。

この穴を大量の液体が流れるので、僅かでも異物があるとこの段差に引っ掛かり、だんだん成長し大きな異物となって、それが剥がれ落ちてボトル側へ流れるという事態が考えられます。これを防止するためには、定期的な洗浄の頻度が多くなります。

 

当社改善案の製法

図面7a,7b
図7a,7b
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当社が提案した改善案は、図7bに示すとおりです。すなわち、始めから図7aに示すように、基端素材2のつば部10の外径に相当する直径の丸棒状の1本の素材Cに対して、複合加工機とガンドリルを使用して、形状加工と穴開け加工を行って終了です。

全工程は2工程となるとともに、突合せ部の段差は解消し定期洗浄の頻度が激減しました。

ガンドリルを使用したために、穴内面の面粗度が非常に高くなりました。素材費を含めたコストも大幅に削減されました。